
こんな疑問にそこらへんの経理マンがお答えします。
せっかく勉強して合格しても意味のない資格だったら悲しいですよね。
ぼくも勉強中に、よく意味ないという意見を目にしてやる気を削がれてました......


いろんな声がありますが、ぼくは簿記3級が意味ないと全く感じていません。
でも、意味ないという意見にも一理あると思います。
この記事ですべてハッキリできるように、理由や背景まで徹底考察してみました。
簿記3級が意味ない7つの理由

意味ないと言われる意見には主に次の7つがあります。
※クリックすると各項目にジャンプできます。
簿記3級は誰でも受かるから
簿記3級の合格率は約40%程度です。


がんばって勉強すれば誰にでも合格のチャンスがあります。
確かに最初は見慣れない言葉や考え方にとまどいますが、一度慣れてしまえばこっちのもの。
また簿記資格自体が有名なのもあり、取ってない人でも簡単な資格だと認識しがちです。
勉強さえすれば「誰でも受かる資格」と評価されるので、取っても意味ないと言われることがあります。
履歴書に書けないと思われている
上の「誰でも受かる」と関係していますが、就職や転職では評価されないと思われがちです。
学生時代に漢検3級、英検3級のような資格を取ったけど書かないという人も多いでしょう。

同じように「簿記3級は書いても意味なさそう」と思われがちです。
他にも取ったのがずっと昔という理由から、履歴書には書けないと考える人もいるのでしょう。
就職や転職の切り札にならない
履歴書に書いても、簿記3級だけではやはり切り札として弱いです。
簿記3級さえあれば事務職に採用される、経理になれるとは残念ながらならないことが多いでしょう。


簿記3級さえあれば実務にすぐ対応できるわけではないので、意味ないと言われることがあります。
AIによって仕事がなくなる
事務系の作業はAIによってなくなると言われています。
就職支援団体のJAICは、AIによってなくなる仕事の1つに一般事務員を挙げていました。
一般事務員
入力作業・データ処理はAIが最も得意としている分野です。
紙で受け付けていたものがフォーム入力に変わるなど、工程もデジタル化へシフトしています。ルーティン作業はマニュアル化しやすいという特徴があり、AIの方が人間よりも正確かつ素早く作業を行うことが可能です。
そのため、AIに仕事を奪われる可能性が高いといえるでしょう。
JAIC(ジェイック)
経理職も事務系の作業では自動化が進んでいます。
簿記3級が重宝される事務系の仕事がAIによってなくなると言われるため、取っても意味ないと言われます。
詳しくはこちらをご覧ください。
>>>【悲報】簿記が必要なくなる3つの理由!デメリットはある?現役経理が解説
独占業務がない
簿記3級にかぎらず、2級、1級にも独占業務がありません。


経理にしろ、簿記資格がなければやってはいけない訳ではありません。
宅建や、税理士、弁理士、社労士などが独占業務のある資格です。
簿記資格にはこの独占業務がないので、取っても意味ないと言われます。
専門家の先生に頼れば済む
簿記を勉強しなくても、簿記の知識は専門家の先生に頼れば済みます。


多くの企業が顧問税理士と契約しているため、困ったときに頼ることができます。
また、営業職や開発職などからすれば、経理の人たちが簿記の専門家と言えるでしょう。
個人的には、質問するにしても自分自身で簿記の知識があるのとないとでは、かなり違ってくると思います。
あえて自分で学ばなくてもそうした人たちに聞けば済むので、取っても意味ないと言われることもあります。
実生活で役に立たない
これはぼくの話ですが、簿記が実生活で役に立っているという実感は正直ありません。


例えばお金の管理において、簿記をとった前後で節約などができている実感はありません(笑)
投資をする人であれば、投資先企業の有報を読む時に役立つと思います。
ですが、それも簿記3級だと正直物足りないです。
実生活では今のところ特に変化がないので、意味はそれほどないと感じています。
簿記3級はデメリットばかりでメリットはないの?

この記事ではデメリットばかり紹介していますが、本当はメリットの大きな資格です。
その根本にあるのが「簿記がわかる人」になれることだとぼくは思います。
いちばんは「簿記がわかるひと」になれること
結論、これが簿記3級の魅力の大半だとぼくは感じています。
簿記3級を持つ人も、2級も、1級も、等しく「簿記がわかる人」。
簿記の資格を示せば、それを相手にアピールできます。


企業の経営に関わる人々には、税金や会計に詳しい人も多くいます。
簿記はある種「言語」みたいなところがあって、経営陣との会話でも簿記の言葉がよくでてくるので意思疎通しやすいでしょう。
経営陣から信頼を得るきっかけにもつながります。
経理からしても、「簿記がわかる営業マン」はかなり信頼ができます。
お金のことが分かるようになる
もともとぼくはお金のことがよく分かっていませんでした。
分かっていないことすら分かっていませんでした。
でも簿記を通してお金に対する理解がかなり深まりました。


残念ながら、お金が分かるようになってもお金は増えないようです。
でも、お金が増える仕組みはすこしくらい理解できるようになりました......?
他の資格のステップアップにつながる
あと、簿記3級でいえば、関連性のある資格も多いです。
・簿記2級、1級
・税理士資格
・公認会計士
・中小企業診断士
・FP等
これらは簿記3級の上位資格であったり、簿記知識が試験で問われたりする資格です。
他の資格へのステップアップとしてなかなか優秀な部類に入ります。
おまけ:簿記3級では経理になれないの?

簿記3級では経理になれないという意見もあります。
確かにそうかもしれませんが、より正確にいうと「簿記3級だけでは経理になれない」だと思います。
他の資格や実績、経験+簿記3級であれば、経理になれることもあります。
例えば、簿記3級+TOEIC600点+英語での実務経験で外資系企業の経理になれた方がこちら。
ちなみに僕は簿記2級でも経理になるのにかなり苦戦しました。


まとめ:簿記3級をとったけどお金は増えてない

簿記3級を取っていなかったら、今もフリーターだったと思います。
お金のことを深く考えずに生活するのも悪くなかったです。
でも、この先の金銭的なことを思うと、本当に就職して良かった。
簿記1級という新しい挑戦もできています。
(まだお金は増えてませんが)簿記3級の勉強を始めてから着実に前進できている感覚があります。
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