

今回はネット試験での失敗談をお伝えします。
・簿記3級はペーパー試験で合格(96点)
・簿記2級はネット試験で合格(70点台前半)
紙とネット試験の両方で合格した経験を元に、2つの違いも解説します。
簿記2級はネット試験で一応合格はできましたが、かなりギリギリでした。
合格点は忘れました。orz
ネット試験でのしくじり失敗談3選でわかる紙との違い

時間が足りなさすぎて解答できない


ネット試験とペーパー試験の制限時間はこちら。
資格\試験方式 | ネット試験 | ペーパー試験 |
簿記3級 | 60分 | 60分 |
簿記2級 | 90分 | 90分 |


実は簿記2級、もともとは試験時間が120分でした。
2021年2月のペーパー試験を最後に、ネット試験に合わせるような形で90分へと変更。
ぼくは2021年2月のペーパー試験に向けて勉強していました。
ですがネット試験なるものがでてきたという情報を途中で知りました。

なんか楽そうだしすぐ受験できるとのことなので、すでにペーパー試験に課金して申し込んでいましたが挑戦してみました。
結果、試験時間短くて詰みかけました。

それに関しては、商工会議所からこのようなコメントがありましたのでご紹介。
「スピードと正確性を求める」
2021年度からの新たな日商簿記検定試験のコンセプトなどについて
ビジネスの現場では時間管理は不可欠です。そのため本試験では、スピードと正確性を求める出題内容としています。特に、会計処理で必ず必要な仕訳については、速く確実に行うことを重要視しています。
またこんな記載も……。
試験時間の短縮により解答にあたっては、より速さと正確性を求めるものといたしました。
2021年度からの新たな日商簿記検定試験のコンセプトなどについて
簿記3級ペーパー試験はじっくり解く時間があり、見直しの時間も充分でした。
でも簿記2級ネット試験はゆっくり問題を解いている時間がなく、見直しもできませんでした。
商工会議所のコメントからも、早さと正確さを意識した回答はかなり大事になってくることが分かります。
ネット試験は問題が解きずらかった
ネット試験とペーパー試験は解き方が完全に違います。
ネット試験 | ペーパー試験 |
パソコンに入力 | 紙に書く |
パソコンに直接入力する解答方法に慣れ親しんでいなかったので戸惑いました。


100万をパソコンで打ち込んでみてください。
一発で打ち込める人はきっと少ないはず。
100万は、1,000,000です。
イチ
数字の入力に慣れず序盤で少し時間を浪費したので、多少慣れておくことをおススメします。
開始号令がないしなんか急に強制終了
これはネット試験の難しさというより、驚きの方になります。
・試験開始の号令はない(ボタンで問題開始)
・制限時間が来たら強制終了
・試験結果はその場ですぐ分かる
こういった点がペーパー試験と違ってびっくりしました。
自分で勝手に問題開始ボタンを押して、時間が来たら強制終了。


という声がないということです。
退出後はすぐ試験結果の記載された紙をもらって帰らされます。
試験を受けたという実感も、合格したという実感も正直あまりなかったです。
【比較】ネット試験とペーパー試験はどっちが簡単なの?
2020年以降の直近合格率を比較してみるとこうなりました。
簿記3級のネット試験とペーパー試験の合格率比較
\ 簿記3級ペーパー試験 /
回 | 合格率 | 合格者数 |
159 | 27.10% | 13,296人 |
158 | 28.90% | 14,252人 |
157 | 67.20% | 40,129人 |
156 | 47.40% | 30,654 |
155 | - | - |
154 | 49.10% | 37,744人 |
累計 | 45.40% | 136,075人 |
中止の155回を除き、最新5回分のデータを元に算出しました。
\ 簿記3級ネット試験 /
期間 | 合格率 | 合格者数 |
2020/12 ~2021/3 | 41.00% | 24,043人 |
2021/4 ~2021/12 | 41.70% | 58,724人 |
累計 | 41.50% | 82,767人 |
簿記3級に関しては、わずかにネット試験の方が合格率が低い結果となっています。
手堅く合格するならペーパー試験と言いたいところですが、簿記3級の最新2回の合格率は30%以下です。
簿記2級のネット試験とペーパー試験合格率比較
\ 簿記2級ペーパー試験 /
回 | 合格率 | 合格者数 |
159 | 30.60% | 6,932人 |
158 | 24.00% | 5,440人 |
157 | 8.60% | 3,091人 |
156 | 18.20% | 7,255人 |
155 | - | - |
154 | 28.60% | 13,409人 |
累計 | 21.50% | 36,127人 |
中止の155回を除き、最新5回分のデータを元に算出しました。
\ 簿記2級ネット試験 /
期間 | 合格率 | 合格者数 |
2020/12 ~2021/3 | 46.60% | 13,525人 |
2021/4 ~2021/12 | 38.70% | 28,126人 |
累計 | 41.00% | 41,651人 |
簿記2級に関してはネット試験の方が圧倒的に合格率が高いです。
ネット試験は確かに難しい部分もあります。
でも簿記2級に関してはネット試験の方が合格点を取りやすい傾向です。
簿記2級まで合格したい方は、簿記3級もネット試験で受験した方が試験慣れという面でも良さそうです。
簿記2級の合格率や難化傾向に関してはこちらでくわしく解説しています。
>>>【2022年最新】簿記2級の合格率が低い!難易度が上がった後に合格するために
習うよりなれよう!ネット試験で合格するための対策
どんな記事を読むよりも早い対策方法があります。


本末転倒ですが、結局これが一番の対策になると思います。
模擬試験で合格点がでれば挑戦してみるのもアリだと思います。
もしくは日本商工会議所からネット試験の操作体験版がダウンロードできます。
パソコン環境からこちらのフォルダーをダウンロード→解凍すれば、簿記初級のネット試験を体験できます。
簿記1級受験生のぼくが試しに挑戦してみた結果、まさかの70点という点数。




やっぱり自分は簿記がニガテなのかなーと、わりとへこみました。
後日:マニュアルを読むと点数計測の機能はないようです。試しに無回答で試験終了してみても70点でした。安心しました。
おまけ:簿記のネット試験でカンニングはできるのか
NOです。
やってはいけないはもちろんですが、そもそもカンニングはかなり難しいでしょう。
というのも、ネット試験(CBT試験)では受講者にランダムで試験問題が与えられます。
となりの人が同じ問題を解いている可能性は低いでしょう。
試験を始めるタイミングも受験者によって異なりますし、となりのPCを除いてもいいことはありません。
ちょっとまった!それでもペーパー試験をめざそう

コロナをひとつのきっかけに2020年12月に導入されたネット試験(CBT方式)。
今後はネット形式がメインになってきそうです。
でも試験日という目標が消えるとモチベーションが......。
なので個人的にはペーパー試験を目標にするのがおススメです。
・ペーパー試験日を目標として勉強する
・過去問などで合格点がでればネット試験に挑戦
そして結果的にネット試験で合格する、というのが良さそうに思いませんか?
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